川の交差の謎
浄水菅線をたたどているときに地図を見ていると、ふと疑問が。
https://goo.gl/maps/ngK8G ←この地図
川が交差してる!!?
気になったのでその場所に行ってみることにしました。
場所は南武線の稲田堤駅と中野島駅のちょうど中間付近。浄水菅線の3号からはそう遠くない場所です。
地図を見る限りでは、三沢川が多摩川に注ぐ少し前に二ヶ領用水がどうにかなっている模様。地図では二ヶ領用水がプツンと切れています。
三沢川下流から上流を望む。橋がかかっているものの二ヶ領用水が交差しているようには受け取れません。この川の左右に二ヶ領用水は流れているのですが。
さっきの反対側から。
大きな管が通っていました。これが二ヶ領用水の流路か!って思っていました。
こちらは二ヶ領用水の上流から下流をみたものです。なにやら堰のようなものがあります。この先で三沢川が左右に流れているのですが、どうなっているのでしょうか?先程の管に水を流すのであれば、大気圧を利用してでは安定な流れは確保できそうにもなく、そんでもってポンプ所のような設備も見当たりません。
この堰のようなものの上の設備はなんでしょうか。
操縦室のようなものもあります。都区内では水門を利用して水位を変動させられる場所があり、これも水門のようにも見えました。しかし、こんなところで水門を使って水を塞き止めると、二ヶ領用水の川底は浅いですから町中水浸しです!
機械の裏側に廻ってみると正体がわかりました。
「除塵機」といって、漢字の通り塵を取り除く機械のようです。こんな大がかりな施設が必要なんですね。
ひとまず、この機械については解決。だが、川の交差は何の解決にも至っていません。
とりあえず、下流側にも廻ってみました。
なにか、突然出てきているような印象を受けます。
二ヶ領用水は三沢川よりも高い位置を流れますので、マジックのようです。
現地で調べるのには限界です。案内の看板も何もありません。ここはもうGoogle先生に。。。(結局)
やはり、同じことに疑問を持たれた方が大勢いました。少し参考に書かせていただきます。
結論から言うと「二ヶ領用水は三沢川の下を流れている」とのこと。流すのには「サイフォンの法則」を利用して大気圧と位置エネルギーで下流側に流しているそうな。ポンプ所がなかったのはそういうことだったのですね。
(なかには管を二ヶ領用水が流れてると書かれているサイトもありますが、かなり少数派です。)
交差の方法はわかった。でも、なぜかこのような経緯になったのかは気になります。
そもそも、二ヶ領用水は関ヶ原以前から測量が行われていたりと、神奈川県でもっとも古い人工の用水です。流れはこの交差地点の200メートルほど上流の多摩川の上河原堰から分流してきます。稲城の大丸用水の一部も二ヶ領用水に流れます。その二ヶ領用水は川崎の多くの地点に流れていきます。かつての木柱高圧線で有名だった「小田急向ヶ丘線」も二ヶ領用水のうえにありました。
三沢川は麻生区の黒川やその先の町田市真光寺・小野路、多摩市の稜線を源流としてこの地に流れ着きます。もともとは上図の「旧三沢川」の流路で、二ヶ領用水に流れていました。しかし、三沢川は暴れ川として度々氾濫をおこしていました。そこで考え出されたのが、「三沢川を直接多摩川に流す」ということです。そこで、旧三沢川の途中で多摩川に流れるように新三沢川(いまの本流)を造りました。しかし、ここでまた二ヶ領用水と合流していては意味がないので、川の交差となったのです。この交差地点も古くは三沢川の上を二ヶ領用水が流れていたようです。
いまの旧三沢川は水は流れていますが、少量です。
いろいろな苦労があり、いまの二ヶ領用水と三沢川があるのですね。
そして、今もなお大型の除塵機を使うなど大切にされていることがうかがえます。
交差地点から二ヶ領用水を上河原堰まで遡ってみます。
カルガモが寝ていました。目はこちらを見ています。
1歩近づくと片足でめんどくさそうに立ちました。
もう1歩近づくと岩から降りてスイー
結局奥で寝るのか。起こしてすみません。
なんか、邪魔者だったようです。
また除塵機。
本当に大切にされています。江戸期の玉川上水は立ち入ることも許されず、定期的に掃除をしていたと言われるくらいですので、どこにおいても水は貴重なものなのですね。
ちなみにこの二ヶ領用水を下っていくと、有形文化財の久地円筒分水があります。
こんどはヒドリガモ。
この二ヶ領用水沿いで見た鳥は「カルガモ、ヒドリガモ、ドバト、スズメ、ムクドリ、ヒヨドリ、モズ、セグロセキレイ」です。
5分ほどで上河原堰に到着しました。
多摩川を塞き止めて、二ヶ領用水に水が流れるようにしているようです。
なにか、川・・・というか用水に興味を持ってしまった。
https://goo.gl/maps/ngK8G ←この地図
川が交差してる!!?
気になったのでその場所に行ってみることにしました。
場所は南武線の稲田堤駅と中野島駅のちょうど中間付近。浄水菅線の3号からはそう遠くない場所です。
これは気になるでありませんか。
三沢川下流から上流を望む。橋がかかっているものの二ヶ領用水が交差しているようには受け取れません。この川の左右に二ヶ領用水は流れているのですが。
さっきの反対側から。
大きな管が通っていました。これが二ヶ領用水の流路か!って思っていました。
こちらは二ヶ領用水の上流から下流をみたものです。なにやら堰のようなものがあります。この先で三沢川が左右に流れているのですが、どうなっているのでしょうか?先程の管に水を流すのであれば、大気圧を利用してでは安定な流れは確保できそうにもなく、そんでもってポンプ所のような設備も見当たりません。
この堰のようなものの上の設備はなんでしょうか。
操縦室のようなものもあります。都区内では水門を利用して水位を変動させられる場所があり、これも水門のようにも見えました。しかし、こんなところで水門を使って水を塞き止めると、二ヶ領用水の川底は浅いですから町中水浸しです!
機械の裏側に廻ってみると正体がわかりました。
「除塵機」といって、漢字の通り塵を取り除く機械のようです。こんな大がかりな施設が必要なんですね。
ひとまず、この機械については解決。だが、川の交差は何の解決にも至っていません。
とりあえず、下流側にも廻ってみました。
なにか、突然出てきているような印象を受けます。
二ヶ領用水は三沢川よりも高い位置を流れますので、マジックのようです。
現地で調べるのには限界です。案内の看板も何もありません。ここはもうGoogle先生に。。。(結局)
やはり、同じことに疑問を持たれた方が大勢いました。少し参考に書かせていただきます。
結論から言うと「二ヶ領用水は三沢川の下を流れている」とのこと。流すのには「サイフォンの法則」を利用して大気圧と位置エネルギーで下流側に流しているそうな。ポンプ所がなかったのはそういうことだったのですね。
(なかには管を二ヶ領用水が流れてると書かれているサイトもありますが、かなり少数派です。)
交差の方法はわかった。でも、なぜかこのような経緯になったのかは気になります。
そもそも、二ヶ領用水は関ヶ原以前から測量が行われていたりと、神奈川県でもっとも古い人工の用水です。流れはこの交差地点の200メートルほど上流の多摩川の上河原堰から分流してきます。稲城の大丸用水の一部も二ヶ領用水に流れます。その二ヶ領用水は川崎の多くの地点に流れていきます。かつての木柱高圧線で有名だった「小田急向ヶ丘線」も二ヶ領用水のうえにありました。
三沢川は麻生区の黒川やその先の町田市真光寺・小野路、多摩市の稜線を源流としてこの地に流れ着きます。もともとは上図の「旧三沢川」の流路で、二ヶ領用水に流れていました。しかし、三沢川は暴れ川として度々氾濫をおこしていました。そこで考え出されたのが、「三沢川を直接多摩川に流す」ということです。そこで、旧三沢川の途中で多摩川に流れるように新三沢川(いまの本流)を造りました。しかし、ここでまた二ヶ領用水と合流していては意味がないので、川の交差となったのです。この交差地点も古くは三沢川の上を二ヶ領用水が流れていたようです。
いまの旧三沢川は水は流れていますが、少量です。
いろいろな苦労があり、いまの二ヶ領用水と三沢川があるのですね。
そして、今もなお大型の除塵機を使うなど大切にされていることがうかがえます。
交差地点から二ヶ領用水を上河原堰まで遡ってみます。
カルガモが寝ていました。目はこちらを見ています。
1歩近づくと片足でめんどくさそうに立ちました。
もう1歩近づくと岩から降りてスイー
結局奥で寝るのか。起こしてすみません。
なんか、邪魔者だったようです。
また除塵機。
本当に大切にされています。江戸期の玉川上水は立ち入ることも許されず、定期的に掃除をしていたと言われるくらいですので、どこにおいても水は貴重なものなのですね。
ちなみにこの二ヶ領用水を下っていくと、有形文化財の久地円筒分水があります。
こんどはヒドリガモ。
この二ヶ領用水沿いで見た鳥は「カルガモ、ヒドリガモ、ドバト、スズメ、ムクドリ、ヒヨドリ、モズ、セグロセキレイ」です。
5分ほどで上河原堰に到着しました。
多摩川を塞き止めて、二ヶ領用水に水が流れるようにしているようです。
なにか、川・・・というか用水に興味を持ってしまった。
by yunomi-chawan
| 2013-12-29 10:00
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